doublet 2026AWコレクションで掲げられたテーマ「AIR」。
目には見えず、普段意識することも少ない空気を、素材や身体、そしてその場に残る痕跡へと変換しながら、さまざまな形で表現しています。
今回ご紹介するのは、そんな「AIR」の異なる側面を感じることのできる3型。
空気そのものから生まれた糸、呼吸によって動く身体の構造、そして爆発のあとに漂う煙。どれも目に見えない存在を、洋服の中へと落とし込んだdoubletらしいアイテムです。
AIR YARN HALF ZIP FLEECE PULLOVER ¥68,200(税込)
二酸化炭素由来の空気から生まれた糸を使用して編み立てた、フリース素材のハーフジッププルオーバー。
最大の特徴は、素材そのものに「AIR」が存在していること。
二酸化炭素を原料の一つとして生まれた糸を使用しながら、加工によって90年代の古着を思わせるような味わい深い風合いに仕上げています。
胸元には、素材の由来を示す「CO2」の刺繍を配置。
未来を感じさせる革新的な素材でありながら、見た目にはどこか懐かしさを感じさせる。そのギャップも、このアイテムの魅力のひとつです。
目には見えない空気が糸となり、それが生地となって洋服になる。
doubletが今シーズン掲げる「空気を、見て、着る」という考え方を、最もストレートに感じることができる一着です。
RIB CAGE CABLE KNIT PULLOVER ¥61,600(税込)
クラシックなケーブルニットをベースに、doubletの定番モチーフである肋骨や背骨を編み地によって表現したニットプルオーバー。
立体的に浮かび上がる骨格のラインは、まるで身体の内部がそのままニットの表面に現れたかのよう。
さらに胸元の刺繍も、骨格のラインに合わせてあえて途中で途切れるように設計されています。
衣服の表面に身体の内側を重ねるという発想は、今シーズンの「AIR」とも深く繋がっています。
私たちは呼吸をすることで空気を取り込み、吐き出す。そのたびに肋骨が動き、目には見えない空気の存在が身体の動きとして現れます。
伝統的なケーブル編みの美しさと、人間の身体を構成する骨格。
一見するとクラシックなニットでありながら、その内側には「呼吸」という目に見えないものが隠されています。

SMOKE FUR BOMBER JACKET ¥173,800(税込)
「ボンバー」という言葉から着想を広げ、ボンバージャケットが“爆発した瞬間”をイメージして制作された一着。
内側には、爆発後に立ちのぼる煙を思わせるフェイクファーを使用し、外側には着込んだような汚れをペイントで表現。
時間を経たような加工感と、内側に潜む大胆なフェイクファーによって、通常のボンバージャケットとは異なる存在感を生み出しています。
そして、このアイテムはリバーシブル仕様。
裏返すことで、外側にあったボンバージャケットの表情が反転し、まるで煙そのものを纏っているかのようなスタイルへと変化します。
爆発そのものではなく、その後に残る煙や空気にフォーカスする。
一瞬で消えてしまうはずの煙を衣服の内側に閉じ込め、内と外を反転させることで、その場に残った「余韻」を洋服として表現しています。
「AIR」というテーマを、素材ではなく出来事の痕跡として捉えた、今回のコレクションの中でも特にユニークな一着です。

空気から生まれた糸、呼吸によって動く身体、そして爆発のあとに残る煙。
今回ご紹介した3型は、それぞれ異なるアプローチで「AIR」という目に見えない存在を表現しています。
doubletが今シーズン問いかけるのは、単純に「空気とは何か」ということだけではありません。
私たちは普段、どんな空気を吸い、どんな空気の中で過ごしているのか。
目には見えないからこそ、想像することでさまざまな形へと変化する「AIR」。
そんなdoublet 2026AWの世界観を、ぜひ実際のアイテムを通してお楽しみください。


